フレイルとも言われる生活不活発病の予防法
フレイルとは、年齢の経過に伴う体力低下のことです。個人差はあるものの、多くの高齢者は生活習慣病や認知症などの病気になりやすくなったり、骨折などの大きな怪我に繋がったりすることがあります。こうした状態は、生活不活発病として広く認知されており、高齢者本人だけでなく、家族や医療、介護に携わっている方の間でも生活の質を低下させる重要な問題の一つとして位置づけられています。フレイルを予防するためには、日ごろから目標を決めてウォーキングなどで汗を流したり、ストレッチや体操で体をほぐしたりすることがとても大切です。
また、すでに病気や怪我を抱えている方は、症状の進行を最小限に抑えるために主治医と相談をして、長く健康的な生活が送れるように心がける必要があります。各地の老人デイサービスの事業所の中には、フレイルの防止を目的としたレクリエーション活動を取り入れているところや、理学療法士や作業療法士など専門的な資格を持つスタッフによる機能訓練を行っているところも少なくありません。
そこで、自宅で思うように体を動かすことができない方は、身近なところにある事業所を頼りにしたり、定期的に専門家にアドバイスをもらったりすることが大事です。その他、フレイルの最大のリスクとなる寝たきりの状態を回避するには、持病の治療を継続すること。また、買い物や運動、旅行など適度に外出をして自宅にこもらないように気を付けることも生活不活発病の予防につながるでしょう。